最近の若林正恭についていけない
オードリーは「ベタ」に2008年のM-1グランプリの時に好きになりました。
オードリーのANNは(ラジオの楽しさに気づいたのが遅く)2011年から聞いています。
今回は「最近の若林正恭についていけない」という話がしたいのです。
私がラジオを通して出会った当初の若林正恭はシンプルに物事をナナメに見る人間でした。
「虎のかぶりもの」の話は今でも伝説的に面白い。
しかしミレニアムズ(1月31日放送)にて若林正恭は物事をナナメに見ることをナナメに見る、言い換えてしまえば「ベタ」でも良いじゃんという思考をテレビで打ち出します。
この思考はラジオでは半年以上も前から打ち出されていたものでした。
マキタスポーツ著「一億総ツッコミ時代」を引き合いに出しつつ、「ベタ」にやろうぜ、と話す姿が既にあったのです。
現在は物事をナナメに見る、マキタさんの言葉を借りれば「ツッコミ」「メタ的思考」が流行っています。
このような流れの中で私は「メタ的思考」の天才であるバカリズムや山里亮太、坂上忍がより一層輝いているように思えます。
そしてミレニアムズにて打ち出されたいわゆる「ベタ的思考」は数年後の潮流になるような思考であると考えているのです。
私もやっと「ベタ的思考」を理解しつつあり、何が「ベタ」なのかを考えるようになってきました。
しかし、です。
若林正恭がラジオで話す思考を理解しながら聴けたのは数回でした。
そこにもう若林正恭はいなかったのです。
「何も思わない」
これが今の若林正恭の思考です。
ぶっちゃけまだ言葉に表現できるほどよく分からないのです。
最初に若林の「メタ的思考」や次の「ベタ的思考」を聞いた時と同様に。
でも最近はこう考えるようになりました。
この「若林正恭」、ついていけない、何を考えているのかさっぱり分からない若林正恭が最高に魅力的なのではないかと。
「変わりゆく」若林と「変わらない」春日。
若林正恭が「変わりゆく」限りオードリーのオールナイトニッポン(ANN)は続いていくのではないでしょうか。
今のオードリーのANNのテーマは「何かを思おう」。最高のテーマだと思います。
もっとも数年後「ベタ的思考」が潮流となり、「何も思わない」がカウンター的な思考になるのであれば、その時にはもう若林正恭は違うことを考えているのです。
だから面白すぎます。
こんなことを書こうと思ったのはこれが「ベタ」だと思ったからです。
でも今の若林正恭的に言えばこの文章を読んでも「何も思わない」のでしょう。
分からないから、面白い。
ミキサーの大沢さんとバイトのミホちゃん、お疲れ様でした。
私立恵比寿中学(エビ中)にハマる
最近好きになったものがあります。
既にさいたまスーパーアリーナや横浜アリーナを埋めるほどのアイドルなので、改めて話すのはおこがましいとは思いますが、どうしても話していきたい。
まず自分の中で「アイドル」というのはミュージックシーンとバラエティシーンの両方を生きる存在です。
ミュージックシーンにおけるエビ中は語るに及ばず。
私は「氣志團万博2013」のオープニングアクトでの「大人は分かってくれない」で心を鷲掴みにされました。
それ以降聞く曲の一つ一つがこれまでのアイドルソングとは比較にならないほど全て耳に残っていくほどに。
しかしそれよりもバラエティシーンにおけるエビ中に衝撃を受けました。
私はバラエティシーンにおいて輝くアイドルは「出来る」アイドルと「しない」アイドルの二つに分けられると思います。
前者はお笑い芸人と同じようなノリが「出来る」アイドル。いわゆる大島優子や指原莉乃のような存在。
アイドルではないですが最近は松岡茉優、そしてウレロの舞台上での早見あかりが飛び抜けていると勝手に思っています。
後者はお笑い芸人と同じようなノリを「しない」アイドル。いわゆる前田敦子や島崎遥香のような存在。
ポンコツと言われることもありますが、時折想像もつかないようなアクションを起こします。
大所帯のアイドルグループならば両者が混在しています。それが幅広くバラエティシーンを支えているのですが。
しかしエビ中は違う。「しない」アイドルしかいないのです。
番組を観ていて自然と「嘘だろ(この流れでそんなことする)?」と言ってしまうことが圧倒的に多いのです。
同じスターダスト(スタダ)のももいろクローバーZ(ももクロ)は全員がお約束の流れをきちんと「出来る」アイドルしかいないのと対照的です。(彼女たちがSMAPを目指しているというのはこの点からも伺えます。)
そして何故「しない」のか。これがエビ中を最も魅力的に感じる部分です。
例えば、ラジオ番組「エビ中なんやねん」ではNON STYLEの分かりやすくて優しいフリに対して、毎回出演している柏木ひなたは時々乗りません。理由は「そういう気分じゃないから」。笑
また、テレビ番組「エビ中グローバル化計画」ではアイドル番組お約束のゲームを彼女達は「もう一回やろうよ!」とおねだりをするのです。理由は「楽しいから」。笑
要するに「楽しいから」または「楽しそうじゃないから」「しない」のです。
つまりバラエティシーンにおいて彼女たちは「楽しいかどうか」を基準にしてアクションを起こしており、その純粋さが魅力的なのです。
その最たる人物は出席番号五番安本彩花。
彼女はスタダ系アイドルのグループ「3B-junior」の曲「七色のスターダスト」のPVにて、ももクロの高城れにの対角にいる子です。
百聞は一見に如かず。ももクロで最も「出来る」アイドルである彼女の対角にいるのが頷ける人物であるのは一目瞭然です。
もっとも訳の分からないアクションをする彼女が学芸会で見せるパフォーマンスも話したいのですが軸がぶれるので止めておきます。笑
この純粋さが続いて欲しい。
彼女達は噛みます。
でも彼女たちにとって「楽しいから」噛んで全然OKなのです。
お約束の流れなんて「楽しいから」でぶっ壊し続けて欲しいと思います。
勿論「成長」していく過程が日本のアイドルには必要です。
でもエビ中にとってそれはミュージックシーンにおいてのみであって欲しい。
まだまだ「勉強している途中」ですがもっともっと好きになっていきたい、面白すぎるアイドルです。
文章も「まだまだ勉強中」。